《熱中症と暑さ対策》
ハッピーな伝言板 2024 年7月号
「異例の猛暑」も毎年繰り返されると異例ではなく「普通」になってしまいます。「いやだいやだ」と嘆いているばかりでなく根本的な対策を講じて適切な対応をする必要があります。以下にあげる対策は、長期的な猛暑と「節電」にも役立つ方法や扇風機もエアコンもない時代の先人達の工夫と知恵の紹介です。
1.熱中症への対策を考える
毎年子どもが熱中症にかかる時期が、それほど暑くない6月から頻繁に起きるようになって来ています。そんなことでは、もっと暑くなる7月や8月を乗り切るのは大変です。そこでこれからの解決策として、まずなぜそんなに熱中症になりやすいかの原因を考えてみましょう。
暑いとき犬は、口をあけてハアハアすることで体温調節をしているそうですが、人間はカラダに汗をかき、それが蒸発する際に気化熱として体温を下げています。そして汗をかき体温を下げるには汗をかくための「汗腺」の働きが求められることになります。さらにたくさん汗をかくには、汗腺の数が多いことも大切です。この汗腺の数は、10歳までに住んでいる環境で決まるという記事(本だったか?)をかなり昔に読んだことがあります。つまり、寒い地域で育つと汗腺の数が少なく、暖かい地域で育つと汗腺の数が多くなるらしいのです。ところが現代っ子のように外気温が何度であろうと冷暖房設備の行き届いた家庭や学校、デパートや乗り物で一定の温度で生活していると、(特に)暑いところに行くと汗腺の働きが追いつかず昨今の猛暑に耐えられるような汗腺は出来ないはずです。
気温に適応した発汗だけが熱中症対策とは思いませんが、これが大きな要因ではないかと考えます。この他にも体力づくりや徐々に寒暖に馴染む生活やトレーニングを行う必要があります。
2.涼しく過ごす工夫
これも何十年も前に読んだものですが、扇風機もエアコンもない時代の先人達の「涼しい生活法」について書かれた記事を思い出します。それによりますと人は、仰向けに寝るとカラダの下側つまり背中側に汗をかき、うつ伏せに寝るとお腹側に汗をかくそうです。
ところが、カラダを横にして寝るとカラダの下側ではなくカラダの上側、つまり、左側を下にして寝ると上側の右側に汗をかくというものです。これは自ら実験をしたことがあります。
さらに寝る場所も冷たい板の間で寝ることで下はひんやりと涼しく、上側に汗をかくことで外から吹き込んでくるそよ風に体温を奪われるので「涼しいお昼寝が出来る」そうです。「節電」が求められている今日この頃、先人の知恵を拝借して節約上手になりながら「涼しい生活」を試みてはどうでしょうか。
まっく体操クラブ代表 向井忠義
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